• 判断力は五感の影響を受ける

    2021.07.05お役立ち

    判断力は五感の影響を受ける

    「ドラッグストアではワクチン接種後の副反応に備え一部の解熱剤が品薄になっています。」という見出しとともに、空っぽになった薬局の棚の映像を見せられ、その一方で、解熱剤の在庫は十分にあるから冷静に行動して欲しいというアナウンスが伝わってきます。こんな風に矛盾したメッセージを受け取ったとき、あなたはどんな判断を下しているのでしょうか。個人の解釈には五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が深く関わっています。あなたの判断に強く影響しているのはどの感覚なのかを探求してみましょう。

薬局から解熱剤が消えた

薬局から解熱剤が消えた

「希望する高齢者に7月末までに接種を完了する」という、菅首相が掲げた目標達成に向けて、新型コロナウィルスのワクチン接種が進められています。ここへきて希望するタイミングでワクチンが供給されない問題が明らかになり、自治体以外の職域や大学などでの接種ペースは失速気味ですが、当初予想していたよりも早く、多くの人にワクチンを接種する機会が巡ってきたのではないでしょうか。

いざワクチンを打つとなると、話題に上るのが副反応です。そこで冒頭のニュースにつながるのですが、見事に薬局の棚から解熱剤がなくなっているのを目の当たりにすると、やはり、「視覚情報は強力なんだ」と再認識させられます。

視覚情報とは?

視覚情報とは?

視覚情報とは、目で見ることによって知り得たことです。人間は、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を通して外の世界を経験しています。そして、その経験から知覚できる情報のうち8~9割が視覚情報といわれています。

だから、冒頭のニュースのように、映像と音声で伝わってくる情報からは、どうしても「解熱剤がない」という印象を抱いてしまいます。その結果、ドラッグストアの棚から解熱剤が消え、その空っぽの棚を見た人達は、「やっぱりない」と実感し、ますます解熱剤の購入意欲をかき立てられることでしょう。

五感すべてを意図して使う

五感すべてを意図して使う

あなたは、情報を正しくキャッチできているでしょうか。例えば、お仕事で上司と会話をしていて、その上司の表情を見て、一方的に「反対されそうだ」と判断して、話すのをやめた、という経験はありませんか。お子さんが約束を守らずに別のことに夢中になっている様子を見て、理由も聞かずに叱った経験はありませんか。「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、目で見たことは、現実に起こっているし、よくわかった気になるのです。でも、目で見ていることが事実とは限りません。相手の意見を聞いて、自分自身でどのように感じたのかを確かめて、それらもあわせて判断していくのが賢明です。

瞬時に答えを出そうとすればするほど、自分が手慣れたいつものやり方で判断してしまいがち。そのことも頭に入れて、脳の神経回路で一度に膨大な量が処理される視覚情報、よりスピーディーに処理される聴覚情報、じっくりと確かめるように処理される身体感覚(嗅覚・味覚・触覚)情報、どれか1つの感覚だけで判断せず、別の4つの感覚でも確かめてみてください。あなたの判断力がぐっと高まるはずです。

今回のコラムの内容は、パーソナルコーチングで習得可能な思考法です。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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